同期というかなり身近な存在がそれだった。
4人でのドライブ旅。
彼が常に主導権を握っていた。
基本的に会話は途切れず、
9時間ほどの旅は気付けば終わっていた。
寡黙な俺と何が違うのか。
まず、
・話題が全て彼の土俵
4人で居て
彼が知らない話をするタイミングは
一瞬たりともなかった。
そしてその話題は、
・全員が興味を持てるくらいストライクゾーンが広いもの
「花束みたいな恋をした」のような
マニアックな話題はほぼ皆無。
ドラマ、テレビ、お笑い、映画…
気がつけばメディア系が多かった。
それは彼が好きなものだからかもしれない。
そして、一番勉強になったのが、
・「まだその話する?」と思うくらい、同じ話題を長時間引っ張った
俺なら様子を見て早めに切り上げるところ、
彼は平均30分くらいは同じ話題で深掘りし続けた。
これが実は重要なのかもしれない。
そして最後に、
これら3つに共通する精神状況は、
★基本的に「気にしない」こと
だった。
「この話題はみんなが興味ないんじゃないか」
「この話題が長いと思われてるんじゃないか」
「相手の興味のある分野に変えるべきじゃないか」…
そんなことは、考えなくていいのだ!
メディア系の話題なら
みんなが興味を持てると確信していて、
周りを突き放すような独壇場にはなっていないと信じ切っていたのだ。
ワインの話を聞かせ続けるような男とは違い、
話題選び、リサーチする分野が的確なのだ。
逆に言えば、
ストライクゾーンの広いありふれた話題であれば
自分の興味のある範囲でリサーチしておくべきで、
その努力は無駄にならないということ。
バラエティ、お笑い賞レース、ドキュメンタリー、映画、グルメ、ファッション、美容…
こんな話題の中から自分な好きなものを選び、
深掘りしていくだけでいい。
何も、相手の興味のある分野を探る必要なんてなかったのだ。
①自分の興味のある分野を洗い出す
②それがありふれた話題かどうかを判断する
③色んなものをリサーチして話題をストックする
④会話すべき場面で発揮する
この流れ。
彼は天才だと思った。
ドライブ旅の目的が俺だけ違っていたが、
みんなと同じく、いい日になった。