wondermoony’s diary

日々思うことや好きなことを生意気に綴っていきます。

「口だけのありがとう」を増やせ

嫌いな人や苦手な人は、誰にでもいるだろう。

パワハラ・セクハラを当たり前のように

吹っ掛けてくる上司、

他人を平気で犠牲にして

自分の手柄にこだわる社員、

自分のことは棚に上げて、

他人の責任をひたすら追及する役員…

 

しかし

世にあふれる多くの本は

こんな人たちに対してさえも

好きになりなさい」とか

感謝しなさい」とか

そんなことを求めてくる。

 

…いや、普通に無理でしょ。

 

ボッコボコに殴られた後に

「殴ってくれてありがとう」って思えますか?

普通反撃したくなるでしょ。

 

では、なぜそんなことを言う本が多いのか。

それは

「感謝」の解釈が、本と私たちでずれている

のだ。

 

本がいうところの「感謝」とは何なのか。

それは実は、

相手を見下す」ということなのだ。

 

あまりに真逆すぎて、

すぐに納得できない人もいるだろう。

しかし、実際にそうなのだ。

 

これからその原理を説明していく。

 

 

 

「感謝」=「見下し」である理由

 

例えば、パワハラの場合。

**************************【例】***************************

自分は営業部の新人。

上司とプレゼン内容を綿密に話し合ったうえで

実際に企業にプレゼンしに行く。

 

企業の担当者に会い

上司の指導の通りにプレゼンした結果、

相手企業の担当者が納得せず

契約できなかった。

 

会社に戻ったあと

上司に呼び出され、

「俺の教えた言い方と違ったんだよね。

 ○○っていう風に言えば説得できたと思う。

 どう言えばいいのか分からないなら

 聞かないとダメだし、

 俺も分かってるものだと思ってたからさ。

 そのままだといつまでたっても

 契約できないよ」

と言われた。

 

自分はただ、

「すみませんでした。」とだけ言った。

***********************************************************

 

こんな事例、営業の現場では

よくあるのではないだろうか。

というかこれは、

私が数年前に実際に経験した事例であり、

実際は

「やれって言ったこと何でできないの?」とか

「同じこと何回言わせるの?」とか

「もっと人のこと考えて行動したら?」とか

人格否定に近い言葉を浴びてきたので、

状況はもっとひどかったのだが。

 

この場合のそれぞれの本心を整理しよう。

【上司】

・自分が指導した案件なので、

契約できなかったことを

そのまま会社に報告したら

自分の指導力を低く評価され、

キャリアが危うくなる

⇒新人のミスを指摘して、

 本人にそれを認めさせて

 謝ってもらったという事実を作ることで、

 「新人のミスのせいで破談し、

  自分に非はない」

ということにしたい。

・相手は新人なので

 営業のシステムを分かっておらず、

 もっともらしいことを言えば

 本気で納得して反省してくれるだろう

・今回うまく新人のせいにできれば、

 以降もうまく丸め込んで

 責任を免れることができるから、

 本気で新人を説得させにかからないと!

・上司の圧力というものをつかえば

 簡単に手下にできるから、

 高圧的な態度は維持していこう。

 

【新人】

・言われたとおりにやっただけなのに…

・どこまで気持ちを汲めばいいか分からない

・ここで歯向かえば、

 さらに上の上司に報告され、

 クビに追い込まれてしまう…

「モンスター新人」と片付けられたくない!

 でもどうあがいても

 経験の浅い自分が悪く映ってしまう…

 

こんな感じでお互いの思いが交錯して、

真面目な新人だったら、

新人の方が心折れてしまい、

ストレスを抱え込んでしまうことに

なるだろう。

 

解決策

 

では、この新人には

逃げ道はあるのだろうか。

この例を見ると

新人が上司を見下す要素は

全くないように思えるが、

この場合、

上司にもいくつかの

つけこめるスキ」がある。

 

・地位が危ぶまれる状況

・部下からの信頼感の低下

・どう取り繕ってもその上司が

 関与したことは間違いない

 

これらの弱点にいかに

攻撃を当てていくかが重要になる。

 

ここで重要になってくる考え方が、

冒頭で記した「口だけのありがとう」だ。

満を持してここで登場です。

 

ただし、やることは変わらない。

上司からの圧力に対して

その場では

「すみませんでした。」というだけ。

 

大事なのは、そのあと。

普通の人だったら家に帰った後に

「なんなんだよあの上司!」と

イライラしてしまうと思う。

これは、新人にとって全くプラスにならない。

問題の解決に向けて考えるべき時間を

上司の嫌いなところを探すために

使ってしまっているのだ。

人生の貴重な時間をそんなことに

使ってしまうのは

あまりにもったいない。

 

この時間は「ありがとう」を量産する時間だ。

難しくはない。

上司に対する「嫌い」を「好き」に変更するだけだ。

真逆への変換だが、本当に難しくない。

なぜなら、物事はすべて表裏一体だから。

 

例えば

「言ったとおりにやったのに

 『言ったことと違う』とか理不尽すぎる!」

というイライラを「ありがとう」に換えると

「言ったとおりにやっても怒られるから、

 逆に自分の思い通りにやったときに

 怒られても

 『言ったとおりにやっても文句言うでしょ』

 と言い返せるような口実を作らせてくれた。

 こちらが有利になるような

 状況を作ってくれた。

 ありがとう。

となる。

 

長くなったので分かりづらいかもしれないが、

かなり見下しているように

見えるのではないか。

 

このように

理不尽を自分の味方にしてしまって

そのまま相手に跳ね返してやるのだ。

 

ゲームでなかなか勝てない敵が

味方になったときに

どれほど心強いか、

体感したことがある人も多いのではないか。

それと同じ原理だ。

 

※相手を論破するときも同じだ。

「あなたあの時〇〇って言ってましたけど、

 今あなたが言っていることは

 それと矛盾してませんか?」と

言ってやることができれば、

簡単に相手を倒すことができる。※

 

これを意識して行動すると、

例えば怒られてるのに

笑顔かもしくはすまし顔で

さらっと「すみません」と

言えるようになり、

その新人は上司に「見た目は従順だけど、

ウラではヤバいこと考えてそうだな…」

というふうに映り、

逆に恐怖感を与えることができる。

 

こうなれば、もうこっちのもの。

自分を攻撃する者

(そいつの都合でこちらの時間を

 奪おうとする など)に対して

簡単に反撃できる。

 

 

まとめ

 

理解いただけただろうか。

この考え方の良いところは

自分で文言を考える必要がないことだ。

相手の言動を整理して、

矛盾点を見つけてそこを突いていけばいいのだから。

 

みんなにそれをやると嫌われてしまうので、

嫌いな人や苦手な人に対してだけやっていけばいい。

 

そして、

相手の弱みを見つけるために時間を使うのも

本当は無駄であるから、

その時間を自分の趣味などにあてた方がいいという

考えは真っ当だし、否定するつもりはない。

 

だから、どうしても嫌いな人や苦手な人がいる環境から

逃げ出せないときの切り札として持っておくといい。

 

いざというとき、

自分の身を守れるのは、自分だけだ。