組織に属する者は、「安定をとった」という綺麗な言葉を使うが、自分を売り物にして起業することができないだけの甘え。
昇進すればするほど言いたいことが言えるようになるだけの特典付き。実に夢のある仕事だ。
良い上司というのはごく稀で、基本的には部下の失敗の責任を取りたがらない。
このご時世、部下に仕事を強制することができないので、やりたいかどうかをまず聞いてくる。
やりたいと言えば良い顔をするが、ミスをしても責任は取らず部下が現場でキレられるだけ。
やりたくないと言えば、間接的に「やってほしかった」「やるべきだった」とこぼす始末。
部下としては、自分で責任を取らないと、という使命感から保守的な選択をしがちになる。
ブチギレられて立ち直れなくてもフォローしてはくれないから。
飲みに誘うとかもできない世の中だし。
仮に誘われて行ったとして「あいつすぐキレるもんな」とか言われたところで何の解決にもならないし。
こっちとしては誰かが誰かにブチ切れるような現場環境が改善されなければ意味がないから。
そりゃ誰だってミスするのに、昔のようにブチギレが当たり前じゃなくなってきて、フォローもドライになってきている。みんな保身。
自分のために喧嘩してくれる上司とか、なんかそういう人情的な部分が、社会からなくなってきてしまったのかもしれない。それが人が辞めて行く理由なのかもしれない。
でも上司としては、「じゃあ世の中を昔みたいに戻してくれよ」とか「責任をとった分、会社も俺をフォローしろよ」と思うはず。これは理解できる。自分が同じ立場になったらそう思うだろうから。社会のせいでみんな苦しんでるのだ。
辞めて当たり前。辞められて当たり前。辞めずに残ったやつが損する仕組み。
逆に誰も辞めない組織づくりができる方が奇跡なのかもしれない。